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H27.12.12 市民公開講座「終活~医療や介護について考えよう~」に参加しました

2015/12/14 更新

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 平成27年12月12日午後1時半からまなび広場にいみ小ホールにて、開催された市民公開講座「終活~医療や介護について考えよう~」に参加させて頂きました。
 はじめに新見市介護保険課坂東課長が、超高齢社会の新見市で、これから最期をどこでどのように迎えるかを考えていく場にしてほしいとあいさつされました。 
 つづいて、新見地域医療ネットワークの小林会長から、終末期医療アンケートについて、リビングウィルという言葉の認知率は低かったが、その考えを支持する人は多かったことや、近所付き合いの少ない人ほど、最期をどうしたらいいかわからないと考えているなどの報告があり、医療・介護関係者や地域の方々が協力をして、どう向き合っていくか一緒に考えていきたいと話されました。"
 講演では3名の講師がそれぞれの立場から話をされ、はじめに山本医院 耳・鼻・のどクリニックの山本昌幸先生が「医師の立場からみなさんに伝えたい終末医療」と題し、気をつけなければいけない病気や予防について説明されました。そして、現代の医学でも、治らない、治せない病気の方が多く、食べれなくなった時は寿命という考えもあることや、急に亡くなるのは難しいので、どこまで救命をするか、エンディングノート等で残しておく、普段から家族に伝えておくことが大切。それによって家族や、周りの方の負担を減らせると話されました。
 つづいて、阿新虹の訪問看護ステーションの須藤看護師が「在宅療養を支える訪問看護の立場から」と題し、在宅での看取りについて話されました。実体験をもとに、メリットとして自分のリズムで住み慣れた場所で生活出来ること、家族の心の準備が出来ることをあげられ、デメリットとして症状によってあわてる、家族の心が変化する等をあげられました。そして、在宅で看取りをするために必要なことは、医師、医師以外のスタッフ、支えてくれる人、知る機会で、最後の場所の一つに在宅もあるよと伝えたい。選択肢として在宅を選べるようにしていきたいと話されました。
 最後に太田病院の赤木看護師が「病棟看護師の立場から伝えたいこと」と題し、昔は家で亡くなるのが当たり前だったが、今は病院でなくなる方が多くなっている。よく理想だと言われるピンピンコロリで旅立てる方は5%のみ。多くの方が延命治療の選択を迫られる。みなさんは最期をだれに、どこで、どこまで、どのように看取られたいですか?平穏死を迎えるために一緒に考えていきましょうと話されました。
 講演後はシンポジウムが行われ、会場からのエンディングノートが実際に使われているかの問いには、講師の先生方は実際には見たことが無い。ただ、最近出来てきたものなので、これから普及していって欲しいと話されました。最後にコーディネーターの太田新見医師会長が、普段から本人と家族、そして家族間でもよく話をして最期をどうするか考えておいて欲しい。新見地域は訪問看護ステーションが2つのみで、十分に支援体制があるわけではないが、そういったことを地域の方々にも理解して頂いて、新見市と協力しながら一緒にどう関わって行けるか考えていきたいとまとめられました。
 シンポジウム後は、仕事一筋で67年間働き、急に余命半年と告げられた方の記録を娘がつづったドキュメンタリー映画「エンディングノート」の上映がありました。
 当日は地域の方約150名が参加され、リビングウィルを考えて頂く機会になりました。"

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